ぐるぐる同じ回想

なにごとも前向きでいっしょうけんめい　とか
いつも走り回ってる　とか
がんばりやさん　とか
そんなイメージだったんだよね　昔の私は
自転車みたいに
いつも走ってて止まったら倒れてしまいそう
と言われたことがある
確かに　と思う
あの頃はそうだった
でも　大学４年の春から変わった

あの時以降に出会った人には
特に何をするでもなく
つねにぼんやりと別の世界を眺めてるような
実体のないもの
そんな風に思われるようになったような気がする
実際そんな風だったような気が自分でもする

今は休憩って
しばらく休んだらまた戻ろうって
思ってたけどでも
気付いたら帰り道がわからなくなってた
それで知った
休んでたんじゃない
変わったんだって
後戻りのきかない道を　前に進んだんだって

自分で思うほどは何にも変わってないのかもしれない
他人の目にうつる自分は
今も変わってなければいいのにって思う
だけど私の目に映る私は変わった

このアトリエには必要な材料がちゃんとそろってて
今ここで私は何でも作れる
妄想を形にする力が
妄想を細部まで突き詰める気力があれば
今居る場所は最高のアトリエになるのに　な